いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

ボーイ・ミッシング

【概略】
高名な弁護士パトリシアの息子・ビクトルが負傷した状態で警察に保護される。ビクトルは何者かに拉致され、自力で逃げ出したと言い、モンタージュを元に容疑者が逮捕されるが…。
スリラー


.0★★★☆☆
消えた少年と空白の時間。犯人は証拠不十分で釈放。強すぎる母の愛は新たな暴力を呼び起こし、惨劇は加速する―。
主人公の母子に感情移入がしづらい作りになっているのは、わざとのように思えます。
自分の間違った考えが正しいものに思えることって、あるよね。本作はそれが破滅まで一直線だったってことで、後味は悪いんだけど、その過程はなかなかだ。
自分の中で間違った考えがどんどん正当化され、不安を消すために幻想を創り上げ、無関係な人間を関係ある人間だと思い込み、その後、母親は自分の考えが全くの思い込みだったことに気づいて、そこではじめて、幻想が消え恐ろしい現実に直面するのだ。
少年は怪我をするものの、惹句のような暴力や惨劇は起きないですが冒頭の引き込み方はなかなか興味をそそられるように出来てて、音楽もスリリング。ただ…。
少年は耳が不自由であることがわかります。「息子の事件を葬らせない」この言葉が原動だった気がします。有能な敏腕弁護士である母親が、だからこそ意地になったともいえる。そして少年の証言から容疑者チャーリーが拘束 。写真をみつめる母親の目つきが怖いよー^;このときすでに「こいつね」と思い込んでいたのですね。しかしチャーリーは証拠不十分ですぐに釈放される。彼も前科持ちで、怪しい行動ばかりするしね~~。
しかし実は誘拐は作り話だったのでした。元恋人に脅迫を頼んだ母親も母親だけども、そのことがもとで脅される羽目になり、物事は悪い方向にしか向かわないのです。
ラストに「助けを求める強さ」を息子に説く母親の言葉はただ単に物事の上っ面だけを述べたように感じられます。自分自身の「助け」は強さではなく、思い込みの傲慢さの表れでしたからね。結局元恋人一味に騙された、彼女。「アアー!」最後に叫びます。