いやいやえん

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

湿地

【概略】
10月のアイスランド・レイキャヴィク。あるアパートで老人の遺体が発見される。捜査を進めるうちに、老人の隠された過去が明らかになり…。
サスペンス


.0★★★☆☆
この地に眠る、脳のない死体の少女。
それはありふれた殺人事件だと思われていた…。被害者の部屋に残された1枚の写真から明らかになる衝撃の真実とは!?
レイプは魂の殺人。絶対にやめてください。
最初に書くという事は、そういう話だってことで…。
幼い娘が病死し、オルンとその家族は悲しみにくれていた。その頃、湿地帯にある郊外のアパートの一室で撲殺された初老の男の死体が発見される。捜査にあたるエーレンデュル警部は、机の奥に写真が隠されているのを発見。写真に写った十字架の謎や被害者の過去を探るうち、警部は30年前に起こったある事件の存在を知る…。
全体的にトーンが暗いのはいかにも北欧っぽい。部隊が湿地帯ということで、なんとなくじめっとした嫌な空気も広がる。
実は…殺された老人ホルベルクは仲間二人と女性をレイプしては脅迫していた屑野郎でした。レイプした女性の中の二人がホルベルクの子を身籠っていて、その一人が娘を亡くしたばかりのオルンで、もう一人は幼い時に病死していた。自分の娘と、「腹違いの」妹が同じ病気で亡くなったのを知り「この病気は遺伝なのでは」と思ったオルンは実の父親ホルベルクを訪ねて衝動的に殺してしまう、というのが真相なのですが…。
そもそも、エーレンデュル警部の捜査パート中にオルンの描写をちょくちょく入れてくるあたりで、動機は謎だけど、ああ犯人こいつだなってわかってしまうじゃないですか。
あと警部と警部の娘のわだかまりに多くの時間が取られているのですが、たぶん「娘を想う父親」というメインテーマをだしていきたかったんだろうけど、はっきりいって警部のエピソードを削ってオルンとオルンの娘のエピソードに変えたほうが、事件の動機的にいっても納得できるし、「娘を想う父親」像にもぴたりと当てはまるんじゃないかしら。オルンと娘の関係が事件の本質でもあるのに、ここの描写が薄かったですねー。
なんか色々惜しい。警部と相棒の青年刑事との掛け合いとか心温まるし、事件に引き込まれはするのだけれど小説をただ軽く読むだけのようで「実感」を与えられない作品といったほうがいいか。レイプ犯とわかった後に老人の部屋に広がる悪臭(実際に匂うわけではなくて/いや遺体があるから臭うのだけれども)などを感じられずに終わってしまうのだもの。

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