いやいやえん

映画・DVDの感想ブログです
個人の感想なのでネタバレしています

ウイラード

【概略】
ソクラテスとベンと名付けた2匹のネズミ以外、友だちのいない青年・ウイラードは、私的な復讐のためネズミに職場の人々を襲わせる。やがて勝利者に変貌した彼は、ネズミを裏切ってしまう。
サスペンス


.0★★★☆☆
1971年のオリジナル版「ウィラード」です。リメイク版は以前観たんだよね。
興行的にも成功したようで、翌年72年に続編の「ベン」(M.ジャクソンの歌が有名)も作られたそうです。
主人公ウィラードにとって、周囲はすべて自分勝手で醜悪な思惑を押し付けてくるものでしかなかった。そんな彼がふとしたきっかけから飼い始めたネズミたちとのひとときが唯一の安らぎだったのもつかの間、最も可愛がっていた白ネズミを彼自身の不注意から殺されたことで鬱積した感情が復讐心となって爆発する…といったストーリーです。
リベンジ・カタルシスがないのは、ウィラードこそ、「なんでみんな僕の思う通りにしてくれないんだ!」という自己中心的な気質をもった存在で、すべて他人のせいにして、社会適応できない内向的な青年の、内にこもりきった鬱屈感情を焦点にした心理サスペンスでもあるからです。
利用価値のなくなったネズミたちに対するウィラードの仕打ち(箱に入れて水に沈めて殺す)は、身勝手すぎて激しく無慈悲であったし、後味の悪いものでした。
しかし、昔によくあった「根性論・世界」の中では生きられず、その繊細さで「自分に合う世界」を作ることにも耐えられず、これはまるで現代人間の姿をみているかのようだとも思いました。
無数のネズミにたかられてる役者たちの演技は良かったです。

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