いやいやえん

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

ヴィオレッタ

【概略】
写真家である実の母親が撮影した娘のヌード写真集「エヴァ」の発売から34年。被写体だった娘のエヴァ自ら脚本・監督を担当し、自身の実体験を元に描いた自伝的映画。
ドラマ


.0★★★☆☆
美しすぎる少女は大人を狂わせた―。
ヴィオレッタ役の美少女アナマリア・ヴァルトロメイちゃんが妖艶、大人よりもエロいってどうよ。これがロリータか!でも確かに幼年期子供特有の魅力ってあるよねえ…可愛い子供ってほんとに可愛いから!

1977年にフランスで発売され、のちに日本でも販売された少女ヌード写真集「エヴァ(発売当時は「鏡の神殿」)」その被写体の少女こそがエヴァ・イオネスコ監督自身です。当時かなりその倫理性から話題になったそうで、賠償請求裁判もあったようですね。
日本で公開する際、児童ポルノを推奨しかねないということで上映映画館が決まらず困難だったらしいですが、映画の内容はそっちの方面とは程遠く、母娘の葛藤がフランス映画らしい叙情的な映像で描写されていました。

娘を愛しながらも芸術のため食い物にする母親をイザベル・ユペールさんが演じています。
アーティストの母アンナは、美しい10歳の娘ヴィオレッタを被写体に写真を撮り始めたところその写真が美術界で次々に評判となり、いちやく脚光を浴びることになった彼女は自分の欲望の赴くまま、徐々にヴィオレッタへの要求をエスカレートさせて際どいポーズを求めていく。ヴィオレッタは最初はごく普通のあどけない少女だったが煌びやかな衣装とメイクで次第に大人の女の色香を漂わせ、退廃的な少女に変貌していく…。

単純に、超絶美少女アナマリアちゃんのファッションが可愛かった~ってのもあるけど…ただでさえ母と娘という同性同士は難しいのに、幼年期のこの写真集出版の波紋であどけない子供としての生活を壊された娘。愛し愛されているのに、母娘って難しいと、ひとりの「娘」である私は思うのです。
しかし、「鏡の神殿」をカラーで甦らせた映像は残酷でいて圧巻美。被写体が美少女と言う事もあって、確かにこれは芸術だわ~…とも感じてしまう。
普通じゃないママは嫌い、でも自分を利用するママはもっと嫌いという複雑な思いを持つヴィオレッタ。「私たちは凡人とは違うのよ」と言い放つ母親。

映画をみていて、母親は多分大人になりきれていない。そんな母親が立派な母親として機能しているわけがない。ヴィオレッタも早熟な憧憬から母親との関係を深めようとしたのでしょうが、疎遠だった母娘がある種の「共有」をすることによって、関係を修復しようとする幻想に囚われていたのかもしれません。
問題は未成年で母親に従うほかないヴィオレッタを巻き込んでいること。自分の思っているとおりの芸術だから、何でもしていいというわけではないという事。自分の芸術性とやらにいれこんで、愛すればこそ娘を虐待している事に気づいていない母親の姿に、どれほど娘は傷ついていただろうか。
全体的に、映画としてはどこかぼやけた点が多いのは確かですが、実体験だからこその説得性がこの映画にはありました。衣装やインテリアが凄く可愛くて綺麗で、そういうキラキラした女の子の夢みたいなものが一種漂っているあたりが、とくに。

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