いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

ラヂオの時間

【概略】
みや子は、ラジオドラマの脚本コンクールで自作が採用された。ところが、放送直前になって主演女優が役名に不満を言い始めたことから、スポンサーやほかの出演俳優も次々に注文をつけだす。プロデューサーやディレクターは唯々諾々とそれを受け入れ、シナリオはどんどん書き替えられていく。怒ったみや子はスタジオに立てこもるのだが…。
コメディ


.0★★★★☆
生放送のラジオドラマ製作の舞台裏のスタジオ内で繰り広げられる、登場人物の徹底した過剰なサービス精神が楽しい作品ですね。初期の三谷作品。
昔(中学生くらいまで)は私もラジオをよく聞いたものでした。結構面白いんですよね。
ところどころにクスクスと笑える場面があって、色んな俳優さんたちが熱演されております。三谷ワールドというのか、独特のユーモアが炸裂しております。「振り返れば奴がいる」(懐かしい)の脚本を担当していた時に、自分の知らないところでどんどん脚本内容が変わっていってしまう経験を、本作に活かしたようです。
ただ狭い空間で登場人物が入り乱れてドタバタしているだけではなく、きちんと物語として昇華されてしまうのは、やはり才能あってのこと。
登場人物すべての人が自分のことしか考えてないのですが、気が付いたらすれ違いのなかでひとつになってラジオドラマを作り上げていく姿がなんだか感動的でさえもあり、現実的な「熱海メロドラマをつくる」という設定の中から、だんだんシュールな方向に路線変更して行くのが可笑しくもあり。なぜかパチンコ屋→女弁護士メアリー・ジェーン、漁師虎蔵→マイケル・ピーター→ドナルド・マクドナルドでパイロットで外国人の設定に(笑)マシンガンときたらシカゴ、しまったシカゴは海に面してないぞ、そうだダムの決壊だ、とか。なんでやねん(笑)
日常からこぼれ落ちそうな非日常、映画の中と「一体感」を得られるという珍しい作品でもあると思います。
「人間に想像する力がある限り、ラジオドラマには無限の可能性がある」の台詞のとおり、「ここは宇宙」というだけで宇宙になっちゃう、やっぱり人の想像力って素晴らしいですよね。
渡辺謙さんのトラック運転手が聞き手のひとり(鑑賞者)なんですが、クソ酷い脚本のこれで感動してるのがなんかいい。チャンネルを変えようとするところでラジオが続くというのが場面を引き締めてましたね。
藤村俊二さんの50円玉頭ポカンの花火がうけた。
冷静沈着そのものだったナレーションが後半で上着を脱いで人間味を見せるところ、ぐっときたなあ。