いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

ランダム 存在の確率

【概略】
彗星が地球に最も接近する夜、8人の男女はホームパーティーを開いていた。すると、停電で部屋の中が真っ暗になり、8人はパニックになるが…。
SF


.0★★★★☆
低予算SFながら秀逸な出来でした。
「シュレーディンガーの猫」を引き合いに出したお話になっている。このシュレーディンガーの猫というのは、つまりは、猫と毒を一緒に箱に入れて、猫が生きてるか死んでるかってことなんだけど…。
量子力学的には「ある状態」は可能な状態 (完全系) 全ての重ねあわせになっている。つまり、箱を開けるまでは猫が死んでる状態と生きてる状態の重ねあわせになっている。箱をあけて初めて猫の生死が確定するっていうお話。
注意するのは、「箱を開ける人が開ける前に単に生死を知らない」のではなく、本当に生きてる状態と死んでる状態が共存しているということ。一種の「パラレルワールド」が存在していると言う意味である。
ここで、ようやく本作とのつながりが見える。
会話劇が延々と続く序盤は退屈でしたが、中盤話がようやく動いて、面白くなってくる。写真、番号、置いてきた手紙、赤と青…。自分たちと同じ人間が同時存在している!?
ミラー彗星の接近により様々なパラレルワールドが交差して、暗いところを通ったことによりパラレルワールドの人物が同一世界に混在し、元々の世界で一緒にいた人が誰だかわからなくなる…という話なのですが、ミラー彗星が接近している一夜の間は、無数のパラレルワールドが交差しているが、一夜が過ぎればパラレルワールドは消滅し、現実が残る(統合される)…ということなんだろう。
つまり→主人公のエムは別の世界の自分を殺してでも、「よりよい」自分に成り代わりたかった。
そして本作では、エムが別の世界の自分を殺し、そこで成り代わって暮らすことを選択する。しかし、一夜が過ぎて世界は統合されて一安心と思いきや…恋人と話していると恋人の携帯に着信。「あれ?君から電話だ。」そう、エムはこの世界の自分を殺し損ねていたのだった…というラスト。まああれだけじゃ死なないよな。