いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

私の男

【概略】
10歳で孤児となった少女・花は遠縁の男・淳悟に引き取られ、北海道の田舎町で寄り添うように暮らしていた。6年後、流氷の上で殺人事件が発生し…。
ドラマ


.0★★★☆☆
「何したって、あれはあたしの全部だ」
北海道南西沖地震で両親を亡くした女の子が遠縁の男に引き取られる。実は二人は実の親子だった。やがて二人は愛しあうようになる。寄り添うように生きてゆく2人、しかし花が成長して行くにつれ、周囲はこの親子の異常な関係に気付き始める。許されない愛、逃げるように北海道から東京へ、そして秘密を知った人たちの変死、やがて花と淳悟の間に生じる心の距離、その顛末。
二階堂ふみさんの二面性(煽情性と純性)が良く出ていた作品だと思います。ただ、好きな作品かと言われれば、正直微妙。大人になりきれていない中年男と、これから花開いていく少女との禁断の情、これに惹かれる人は惹かれるでしょう。しかし、少女期に自分の全部と思っていた相手を、本人がのちに後半で「私たち、子供だったんですね」と自覚するあたりが、男女の、ある意味での精神的な成長面の違いを出している気もする。
文芸臭を醸し出してますが、実質はそういう映画ではないと思うし、根本にある話が浅いような気がする。残念ながら私には、圧倒されて心に深く残るような作品ではなかった。ただ二人が交わるシーンで血の雨が降るシーンは、血の繋がる関係の異常性を出していたように思うんですが、安っぽい演出でした。
避難所に身を寄せていた花のところへ、遠い親戚だという腐野淳悟が迎えに来て、花は引き取られます。淳悟は「俺はお前のもんだ」と言いました。…6年後。高校生になった花をいつも気にかけてくれるのは、地元の名士である大塩でした。淳悟と花は肉体関係にありました。ある日2人が交わっている現場を大塩が目撃します。「何したって、あれはあたしの全部だ」実は花は戸籍上は義理の娘ですが、実は本当の親娘だったのです。大塩は後日、凍死体で発見されました。逃げるように町を去った淳悟と花は東京に移り、のちに淳悟も互いの関係を隠すため、刑事の田岡を殺し、殺人の共犯となるのです。受付嬢として働き始めた花。淳悟は小さく「俺は親父になりたいんだ」と呟きます。花と淳悟の関係は、限界にきていました。声無き「『おめでとう』は?」の、もはや完成された「花」の行動と言葉に、絶望を感じる淳悟。
花も淳悟も家族を求めていますが、お互い家族に対する考え方や愛し方が歪んでいるということなんでしょうね。