いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

パフューム~ある人殺しの物語

【概略】
18世紀、パリ。数十キロ先をも嗅ぎ分けられる、図抜けた嗅覚を持つ孤児グルヌイユは、パリきっての人気調香師となり、彼の香水が街を沸かせる。しかし、彼の野望は “究極の香水 ”を作ること、ただひとつー。時を同じくして、街では赤毛の処女が殺され全裸で発見される事件が続発していた…。
サスペンス


.0★★★★☆
カメラワークと見せ方それにグルヌイユ役の役者さんの演技が素晴らしいからなんだろうか、観ているとこの映画は本当に香りがにおってくるよう。原作はだいぶ前に読んでいるのですが、まさかあの原作をここまで作りこめるとはよもや思わなかった。グルヌイユ役の役者さんのインパクトがとにかくもの凄い。
あの歩き方、あの嗅ぎかた。本物のグルヌイユがそこにいました。
最初の、赤毛の少女を殺し失われつつある残った少量の香りを自分のもとに留めようとしているかのような、必死に香りをかきあつめ、それが薄れていくのがわかるような様は、むしろ見ているこちらも切なくなった。
変態フェチの人殺し映画ではまったくない。異常ではあるのは確かだけれど、不思議と、香りを求める彼の純粋さと絶望に胸を打たれる。
「なんでラストああなるの?意味がわからん!」て思ってしまう人もいるだろうなあ。ラストの、生の証である香りを身につけ、しかし愛に包まれた群集の中でも唯一愛を与えてもらえない自分の存在に気づいたグルヌイユの涙に、私も涙がでてきちゃった…。