いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

ネイムレス 無名恐怖

【概略】
出版社に勤めるクラウディアは5年前、何者かに最愛の娘を誘拐されたうえ、識別できないほど変わり果てた姿で殺されてしまった。以来、心の傷を抱えながらも必死で立ち直ろうとしているクラウディアのもとに、ある日「ママ、あたしよ。生きてるの。お願い、助けに来て」という電話が入る。
ホラー


.0★★★★☆
殺害されたはずの娘から突然電話が入るという作品です。ジャウマ・バラゲロ監督とは相性も個人的には良いと思ってるのでこれも期待してみました。これが長編第一作目のようですね(一応順番めちゃくちゃですが、監督の、現在見れる作品は全部みてるはず…)。
スパニッシュホラー独特のジメジメどんよりとした、心理的な圧迫感と恐怖感を与える演出がこの作品にもあった。時折挿入されるノイズ(ビデオのような感じ)や、ストーリーとは無関係の不気味な映像をフラッシュバック風に挿入しなんだかヤバイものをみちゃった感覚に陥らされる、カルト教団がらみの気味の悪い写真や盛り上げる音楽なんかが非常にいい味を出していて好み。

また冒頭の、体中に針を埋め込まれ全身を工業用の酸で焼かれ歯を折られた少女の腐乱死体が酷ければ酷いほど、喪失した娘の印象が強く残るため、娘が本当に生きているのか?という謎にワクワクさせられるのですが、ラストのどんでん返しには呆気。監督の今までの作品とはちょっと印象が違う様子…。
カルト集団に拉致されて育てられた少女の最期。このなんともいえない微妙な気持ちは表現し難い。あ、つまらない!とかじゃないです、どちらかといえば、やりきれないようなそんな思い。

主人公クラウディアは娘アンヘラの失跡事件を担当したマセラ刑事とともに娘を探し始めるのですが、浮かびあがったのがネイムレスと名乗るカルト集団。究極の悪は神に等しい。ネイムレスの実態が徐々にわかってくるあたりは、謎を追うサスペンスフルな展開なのがいいですね。
希望を持たせずに終わるダークな感じと、ホラーを演出する雰囲気が怖くて良い。