いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

善き人

【概略】
善き家庭人であり、善き大学教師であるジョン・ハルダーは、自著をヒトラーに気に入られ、ナチス党に入党せざるをえなくなる。善良な人間であろうとするジョンだったが、時代の波には逆らえず…。
ドラマ


.0★★★★☆
良かれと思ってやったことが、実は取り返しのつかないことをしてしまったのだという現実を捉える心情に変わるラストシーンが秀逸。
ヴィゴ・モーテンセン主演。普通の、善き人間であろうとする一般市民を巧みに演じられてたと思います。
ナチスが台頭してきた頃のドイツが舞台。時代の流れからナチス党にはいらなければならなくなった戸惑いとユダヤ人である親友との友情の板ばさみ、生きる為に目をつぶらなければならない小さく生き残った自分の良心。
あの時代ですもん、長いものには巻かれろ状態だった人が多いのでしょうね。この主人公ジョン・ハルダーのように、一般人なら尚更かもしれない。彼は大学教授であり自著をヒトラーに誉められちゃったため入党せざるを得なくなる。親友はユダヤ人。もうどういう方向へ向かうのか、予測どおりで目をつぶりたくなっちゃった。
一生懸命生活や友情を守ろうとしていたのに、ほんの少しのタイミングが合わなかったんですね。もう少し早く切符を買えていたら。アンに任せていなかったら。流されるままに時代にのったあげく、向かう先は目指していた「善き人」とは反対側。ちょっとだけ権力を行使して親友モーリスを探してみたりもしますが、そこには絶望しかなかった。
ヴィゴの繊細な大学教授姿も良かったですが、親衛隊コスも似合ってて格好良かったです。
しかし、実際ドイツの方たちはどう感じていたのだろう。ある日突然、仲間や隣人や友人がユダヤ人だというだけで冷遇できたのだろうか?そこには戸惑いや情や不安が渦巻いていたはずだ。恐ろしい夢の中にいたような気分だったのかもしれない。今となっては想像しかできないけれど…。