いやいやえん

映画・DVDの感想ブログです
個人の感想なのでネタバレしています

エル・クラン

【概略】
1983年、アルゼンチンの平和な街。裕福でご近所からも慕われるプッチオ家は家族7人で幸せに暮らしていたが、彼らの周りで金持ちだけを狙った身代金事件が多発し…。
サスペンス


.0★★★☆☆
ジャケ画像に書いてあるのでわかっちゃいますが、主役のプッチオ一家は誘拐業を営んでいたというものです。
金持ち狙いの誘拐で金を得ていた、傍から見れば幸せそうな一見普通の家庭。ちょうど80年前後のアルゼンチンが軍政期から民主化になる時代で、多くの迫害や誘拐が発生して行方不明者が多発していたそうです。その流れにのったのか(不謹慎だけど)一家で誘拐稼業に取り組むことに。
実話であるのでそう考えると恐ろしいのですが、どこかブラックなコメディにもみえる部分があって(笑えないジョークみたいな)、そこが本国ではうけたようです。
「おまえも手伝ってくれるな?」な父親の物言いには有無をいわせぬものがありましたし、その時の顔も怖いです。ちょっとニコケイに似てる。

ただBGMの使い方は妙で、そこがコメディにしたいのかよくわからない要素になっています。軽快なアメリカ音楽と共に暴力が描かれる…。
ただジャケ画で一家でと言う風にかかれてますが、本作では稼業を嫌って戻らない兄弟なんかもいた。実際に手伝っていたのは男兄弟。女姉妹はわかっていたのかどうかすらわからない。長男は稼業を手伝っていたものの結婚を機にというかそれを口実に抜けようとする、そこから幸せな一家の破滅がはじまっていく…。
結構バレバレな犯行だったようですね。あっさりと捕まりました。近所の「見て見ぬ振り」というのが横行していたということだろうか。それも恐ろしいけど。
逮捕で終わるのかと思いきや。ところが、父親はのうのうと「強要されたんだ」と家族を救う機会を断り自分だけを救おうと奔走。看守にやられたんだと自分を殴れと長男アレハンドロにのたまう。アレハンドロは拒否したが、スター選手となったのも新居の金を得たのも、誰のおかげかと挑発を受け、「おまえは最低だ!」父親を殴り続ける息子。絶望したアレハンドロの飛び降りのシーンはBGM選曲もシーンの見せ方も良かったものの、その直前の父子のシーンが実にゲスい。ほんと胸糞悪くなるよ。
後日談で「(父親が)獄中で弁護士資格を取得し出所した」的なテロップが流れてて度肝を抜かれました。「いいのか…おい…」という心の声が。

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