いやいやえん

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悪魔の手毬唄

【概略】
ふたつの旧家が対立する、古き因習に囚われた岡山県鬼首(オニコベ)村で起きた連続殺人事件に金田一耕助が挑む。
サスペンス


.0★★★☆☆
市川昆監督、石坂浩二=金田一、映画版です。
岡山県の奥境の鬼首(おにこべ)村という伝奇的でおどろおどろしい架空の村を舞台に、忌まわしい血縁関係の中、村に伝習されている手毬唄に合わせて、同じ年頃の若い娘達が次々と殺される。殺害現場に必ず現れる、一人の腰の曲がった老婆。
映画版という特性上、若干の修正がありました。舞台の夏→冬、登場人物の名前が違ったり出番を削ったり、オリジナルのキャラを出したりなど、そこはしょうがないと思う。じっくり描く事が出来ないからテンポはいいですがちょっと小出しネタ気味です。
手毬歌、顔と体に広がる赤痣、山椒魚を食べると視力が回復するかどうかは知らないけれども、お庄屋殺しと山椒魚に消えた多々羅放庵。口に漏斗を突っ込まれた少女の遺体に、ワイン樽に浮かぶ少女の遺体。この手毬歌通りの殺人現場のインパクトたるや。
配役は素晴らしく、良く集めたなという面子。脇役がまた巧いんですわ、草笛さんとかー。磯川警部も渋い。
「血脈」というもの、日本人が忌んだものや古い因習から悲劇へと転じる犯人を見破った少女の覚悟。一人の男の行動に振り回される旧家の女たち。
浄瑠璃にみたてた4人の少女人形の手毬歌シーンが不気味ですよね!
岸恵子のリカ役は、TVシリーズの佐藤友美のリカに負ける。和服美人というのかな、岸さんは美しいが垢抜けすぎている気がする。ゆかり(智恵子)役の仁科明子さんも、夏目雅子さんに比べると…という部分はある。
サスペンス的には個人的にTV版のほうに軍配をあげたい。しかし凄惨な殺人事件のストーリーに光を射すのが、磯川警部の純愛。ラストの金田一の「愛してらしたんですね」という言葉に、磯川警部が聞こえず答えずに、背景が代わりに答える巧み(駅名:総社=そうじゃ)な演出は名シーンですね!

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