いやいやえん

映画・DVDの感想ブログです
個人の感想なのでネタバレしています

あの日、欲望の大地で

【概略】
重い過去を背負うレストランマネージャーのシルヴィア。ある日、彼女の下に少女を連れた見知らぬメキシコ人が現れ…。
ドラマ


.0★★★★☆
時系列のない同時進行のような形で進んで行く物語は、最初違和感を覚えますが、後半になってわかってくると、なるほどと頷かずにはいられないミステリーの様相を呈している。
シャーリーズ・セロンさん主演です。重く沈んでいくような話で、ラストでようやく浮上する。
美貌のレストラン経営者のわざと自分をおとしめるような行為の裏には、取り返しのつかない過去があった、というもの。それをずっと引きずって、身を傷つけながらも後悔しても拭えない、過去。
彼女の少女時代を演じたジェニファー・ローレンスさんがまた素晴らしい。少女特有の潔癖さ、また多感な微妙な心情が良く出ていました。彼女はとある行為を目撃したことにより、自ら母親を殺してしまう事になるのです。
愛を求めて罪を背負い、罪ゆえに愛を拒む。
しかし、シルヴィアには共感は出来ず、むしろ母親の気持ちのほうが共感できるものがあった。彼女は片方を乳房切除してることから、きっとこんな姿でも誰かに愛されたい、と切に思っていたことだろう。だから愛してくれる相手に巡りあえて、嬉しかったのではないだろうか。確かに不倫は良い事とは思わないけれど…。
しかし、まだ若い少女はそんな母親を理解できない。母親は、情事の最中ガスの爆発事故で亡くなってしまう。少女は母親の愛人の息子と知り合い関係を持ち、妊娠。母親のようにはなりたくないと思い、生まれた子を生後2日で捨ててしまう、そして名前を変え違う街へ。
罪の意識から自暴自棄に生きてきた。向き合いたくない過去に向かい合う事になるシルヴィア。でもラストの微笑みが、少しだけ彼女の罪悪感が拭えられたようにみえて、良かったように思う。
時系列がバラバラなのは、過去に何があったのかというミステリー要素もだけれど、シルヴィアの気持ちが母親が死んだ瞬間にバラバラになった事の象徴なのかもしれないと思った。

×

非ログインユーザーとして返信する

あと 2000文字

※は必須項目です。