いやいやえん

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

運命の子

【概略】
春秋時代の晋の国、策略によって皆殺しにされた趙一族。唯一難を逃れた赤ん坊を、一人の医師が多大な犠牲をもって救い出す…。
ドラマ


.0★★★☆☆
司馬遷の「史記」に記される復讐譚「趙氏孤児」を映画化とのこと。俳優陣は豪華で演技も安定していて、わかりやすかった。でも現代の尺度で考えてはいけないとは思う作品ストーリーかも。
陛下の姉を娶り調子に乗っている趙一族と、一方で陛下の守り役で武官である屠岸賈。屠岸賈の策略により一族皆殺しにされた宰相の趙一族。しかし、生まれたばかりの自分(医師)の子と趙一族の子とを取替え育て、相手に可愛がらせ、機が熟したところで復讐させる。相手が子を可愛がれば可愛がるほど、復讐のダメージは強まるというわけだ。わかりやすいといえばわかりやすい復讐の構図。しかし、そこには愛情というものが欠けている。相手が可愛がるほど子も敵対するべき相手を慕っているはずなのだ、おそらく。
医師・程嬰は生き残りの遺児に自分の息子の名前をつけて、敵対する屠岸賈の家臣になる。そして15年が過ぎ…。

欺くには味方からの観念によるものか、医師は少年に過去を語らない。それがいいかどうかは別にして…でもだからこそ少年は何も知らずに復讐するはずの相手を慕って育ってしまう。父と呼ぶほどに。
また屠岸賈も極悪人には思えないような作りになっているところが悲しみを生むのかもしれない。2人の「父」に育てられた運命の子…最終的に復讐は果たされる。しかし、それで良かったのかは誰にもわからない。いや、むしろ、後悔の念に近いものがあるのかもしれない。結局、最期は自分の子と妻の幻想に包まれながらで、復讐に心囚われてしまい遺児である息子・程勃と歩む人生を選べなかった哀しさを感じてしまうんですよね。
歴史ものとしては衣装の豪華さ、美術小道具なんかが良かったです。
あの片目の人(韓厥)が格好良かったなー。ワン・シュエチーさんの安定した役作りと演技力は素晴らしいですね。

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