いやいやえん

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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

【概略】
ドイツ軍の暗号“エニグマ"の解読任務に就いたチューリング。仲間と共に見事解読を果たすが…。
サスペンス


.0★★★★☆
第二次世界大戦時、ドイツ軍が誇った世界最強の暗号<エニグマ>。世界の運命は、解読不可能と言われた暗号に挑んだ、一人の天才数学者アラン・チューリングに託された。英国政府が50年以上隠し続けた、一人の天才の真実の物語。時代に翻弄された男の秘密と数奇な人生とは…!?
ベネディクト・カンバーバッチ主演、50年以上も秘匿されていたと言うドイツ軍の暗号「エニグマ」を巡り、天才数学者アラン・チューリングと仲間達の過酷な挑戦と、チューリングの半生(少年期と戦後)を綴ったストーリー展開で、飽きさせない。
天才にありがちの孤独。しかし真の孤独にならなかったのは、ひとえに「あなたが普通じゃないから、世界はこんなにもすばらしい。」といったジョーン・クラークの存在があってこそ。
最強の暗号と冠するとおり、エニグマはなかなか解けない難問。しかし、ふと見出した攻略で暗号を解読出来たら出来たで、その後に待ち受けるものがなんともはやキツイんですよね。後半は情報戦のようなものになってきて、当時の諜報合戦の熾烈さが覗える。
本来なら讃えられるべき功績をあげたチューリングたちも、「最高機密扱い」とされ、あまりにも不遇に公にされることなく隠匿された虚しさ、また当時タブーであった「同性愛」というものも抱えていたためか、秘密を多く持ち孤独にひっそりと生きた戦後の彼の姿は切ないものがあった。
また、彼が作り上げた暗号解読機は、まさにコンピューターの前身ともいえるもの。彼がいなければ、いやもし彼が生きて幸せに暮らし研究を続けていたら、この世界はどれほどの進歩を遂げていたのだろうかと考えると感慨深いものがある。そして初恋の幻影を追い続けた彼が愛する人クリストファーの名前をつけ…なるほどこれは純愛映画でもあったのねー。
ドイツ軍最高の暗号装置エニグマ突破の過程を描いたサスペンスフルなエンタメ作品でもあり、チューリングという孤独な天才のヒューマンドラマでもある本作。解読後の今まさに死が迫る人々を見捨てるという苦渋の決断は、情報を扱う者の難しさをよく顕していたと思いますね。

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