いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

J・エドガー

【概略】
FBI初代長官にして、死ぬまで長官であり続けた男。“憧れのFBI”を作った明らかな英雄でありながら、彼にはつねに黒い疑惑や、スキャンダラスな噂がつきまとう。国を守るという大義名分のもと、大統領をはじめとする要人たちの秘密を調べ上げ、その極秘ファイルをもとに彼が行なった“正義”とは何だったのか?
ドラマ


.0★★★☆☆
これイーストウッド監督作品だったんですねぇ。
ジョン・エドガー・フーバーといえばFBI。アメリカ犯罪史にとって重要な科学捜査を確立させ、指紋管理システムを作り大組織へと変貌させた男。実に48年もの間長官を勤め上げ、その正義感と悪の部分が両立した複雑な人物をレオナルド・ディカプリオさんが演じています。
護国信念の先にあるものは、手段を選ばない非情さもあわせもつ曲者。右腕でもあったトルソンとの関係など、彼の人生は、切なさだけでは括れない哀しみとなって描かれる。
老年期から始まり過去の回想と現在を行き来しながら見せていく構成。亡くなるまで個人秘書を務めた、ナオミ・ワッツさん演じるヘレン・ガンディとの出会いや、昇格しながら、やがて生涯の右腕となるアーミー・ハマーさん演じるクライド・トルソンとの出会いが描かれる前半部、「リンドバーグ愛児誘拐事件」など権力を握り組織を編纂していく中盤部、その後が描かれる後半部となかなか見ごたえがありかつ興味深かったです。
悪のイメージがどうしてもつきまとうのですが、でもそれくらいのやり手じゃないと勤まらなかった時代なんでしょうね。物語としては伝記ドラマの形式をとった、ヒューマンドラマ。一人の人間のグレーゾーンを大きく揺さぶり描いていると思う。同性愛の演出もあるけれど、あまり気になりませんでした。「あの一瞬で君が必要だとわかった。人生で他の誰かを必要としたことはなかった」むしろ、二人の愛と母親との関係があるかららこそ彼の内面を描くのに成功しているのではないかな。ラスト間際の二人の熟された老年の愛には感動しちゃった。
時代が変遷していくなかで、一貫とした姿勢を通し続けた男。気がきいたことをいえないのが残念ですが、傑出した人物だったんでしょうねぇ。