いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

シタデル CITADEL

【概略】
荒れ果てた郊外の街エデンズタウンに住むトミーとジョアンの夫婦。ある日、トミーの目の前で妊娠中のジョアンが謎の集団に襲われ、帰らぬ人となってしまう。おなかの子供は助かったものの、それ以来トミーは精神のバランスを崩し、外に出ると凄まじい恐怖感を覚えるようになった。そんな中、エルサと名付けられた愛娘が同じ集団に誘拐されるが…。
ホラー


.0★★★☆☆
「外に出ると凄まじい恐怖感を覚えるように」これ、凄くわかる…。私も一時期は5分も外に出れず、部屋からさえ出れなかったこともあったから(そう考えると今は回復したな~)。
シタデルとは要塞のこと。ゲームの真・女神転生シリーズ「デジタルデビルサーガ アバタール・チューナー」で出て来たのを思い出しました。
監督さんは過去にスラムの少年たちに襲撃された経験で外出が出来ない様になってしまったとの事で、そういう意味では実体験に基づいた作品になっているのでしょう。それは、当事者からすればモンスターのごとくで。
この作品でも、恐怖心を察知して彼らは近づいて来ます。主人公は広場恐怖症になっているので、そりゃもうびびりまくりの野獣の檻に入れられたバンビちゃん状態になっているので格好の餌食。
なぜ娘をさらっていったかというと、そうやって仲間を増やしている様子。これに神父と盲目の少年あわせて3人で立ち向かうのですが、主人公の外に対する恐怖心というものが理解出来ないと、この作品自体が凄くつまらないものにみえてしまうかもしれません。
単なるびびりじゃないんです。内側からあふれ出る恐怖心はとても抑えきれないようなものなので、彼が乳母車を押してセラピーや病院に通い歩く姿は、それだけで私には「よく頑張ったな…」と思えるものでした(しかし仕事はどうしてるんだろう?私は辞めざるをえなかったけど)。ちなみに呼吸法も大事です。
結局のところ娘を取り戻すために神父に協力せざるをえなくなる主人公はビルの爆破を手伝う事に。バスでの襲撃時にみた彼らの顔はとても人間のようではなかった…。ビルと同化し、もはや救える手立てはないが、盲目の少年は同化せずにかろうじて救われ、神父のもとにいた。そしてトミーの「恐怖」を隠してくれる役目を負う。どうやら恐怖は赤いオーラのようにみえるようですね。序盤でもいわれていた、びびりのジェスチャーが「また襲って下さい」と言わんばかりというようなことなのですが、彼らは恐怖を糧に生きていると言う設定。
神父の事情が実は…てなことだったのですが、最初の襲撃の時に起こるはずだった「罪」が巡るのも何の因果だろうか。
ラストの「僕たちは見えない」は、トミーが恐怖を克服した瞬間でした。恐怖を感じないから娘も泣かず、彼らに襲われる事もなかった。