いやいやえん@引っ越しました!

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スティーブン・キング 血の儀式

【概略】
ジョージ一家と祖母・マーシーが食事中、突然倒れた祖母は「彼が来る…」と言って暴れ始める。祖母の面倒を看ることになったジョージたちは、神父から彼女のある悲劇について聞かされる。
ホラー


.5★★★☆☆
スティーブン・キングの1985年発表の短編集「スケルトン・クルー」の1編「Gramma」を映画化。
深い闇に隠された凄惨な真実。残酷な儀式が邪悪な“なにか"を目覚めさせる。
大好きだったおばあちゃんの介護という現実、そして家族の絆。しかしおばあちゃんには忌まわしい過去があったのです。おばあちゃんの3人の子供たち、ママ、ランおじさん、ジニー。ジニーは精神科にいれられているのですが、それにもおばあちゃんの予言めいたものがあった。そして、ハスターという言葉。
愛を言い訳にして人は悪魔のようなことをしでかす。おばあちゃんは子供がどうしても欲しかった。そして「何か邪悪なもの」にすがった。子供は3人生まれ、どんな飢饉や旱魃にあっても、おばあちゃんの畑から金が出たり、守られていた。幸運を得る代わり、どんどん敬虔な性格は険悪へと変わっていった。
おばあちゃんの家の地下にあったもの、それは「号泣の書」。魔女狩りが行われていた中世、涙で見えるインクで書かれていて、望む物を考えながら涙を書にたらすと、望みの物を得られる儀式が現われるとされる。
ジョージは、おばあちゃんの事を考えて涙を書にたらした。すると空白だった書に、図柄が現われて…。兄のバディはすぐさま書を粉砕機にかけてしまうのだけど、直後に粉砕機から飛び出た金属の欠片で腹を刺されてしまう。
その間、おばあちゃんの面倒をひとりでみることになるジョージは、ハスターをネットで検索する。するとそれは悪魔だった。「あそこにいる」「なにがいるの」「死の狼」急に暴れ出すおばあちゃんを、一本だけ残しておいた鎮静剤を打って安静にした直後、精神科を抜け出したジニー伯母さんから電話が鳴る。「今おばあちゃんの魂がこっちにきて教えてくれたわ。最初から、あなただったの。早く家から出るのよ。もし彼にあったら、かならず十字を切って!」
おばあちゃんが亡くなり、すると突然家じゅうの電気が切れ、おばあちゃんの遺体がなくなり、なにをしても家から出られなくなる。号泣の書が戻り、ジョージは亡くなったはずのおばあちゃんに食べられそうになって、儀式の輪の中に閉じ込められる。誰か(多分神父?)から送られていた神聖なバーベナ(悪魔の死)で顔を焼いて何とか逃れるも、おばあちゃんらしきそのものは、死の狼の姿をみて、なにかの記号を玄関に書いて、閉じこもった。
ママの幼馴染で近所のジムも、ハスターとなにか約束をかわしていた。ジニー伯母さんも既に殺されていた。空想上の少女は「自殺行為よ。あなたが失敗したら誰が助けるの」と言うが、自宅に戻ったジョージは、当然おばあちゃんに捕まえられ、血の涙を流したおばあちゃんが号泣の書が教えた儀式を進行していく。
「まだおばあちゃんの心が残ってるはず。ハスターじゃない!おばあちゃんでしょ!」と、そこに現れたのはおじいちゃんが亡くなったときに使っていた斧。ジョージには見えた、お爺ちゃんの死…そして同じように自分の頭に振る斧、しかしそれは背後のおばあちゃんに当たるのです。おばあちゃんの背後にいる悪魔の姿を、今度ははっきりと見すえるジョージ。おばあちゃんではなく、今度はジョージにとりつく。それがやつの願い。号泣の書は真っ黒く染まる。
「勇気をだして。さ、立ち向かうのよ」かつて、そういっていたおばあちゃんを思い出したジョージは、「愛してるよ。おばあちゃん」といって、涙を号泣の書にたらす。暗黒に染まっていた書は、真っ白に変わり…、そして「私もよ、ジョージ」といって、空想上の少女が現われるのです。そう、このジョージの空想上の少女は、おばあちゃんだったのです。
すべてが終わり(ジムの件が片がついてないが)闇からすら光が現われるということを身をもって知った自分たちは、家族の絆を再認識し、おばあちゃんのためにもしっかり生きていこうと決意するのです。
子供が体験する恐怖ものですが、結構好みな話でした!悪魔、魔女狩り、中世、号泣の書、おばあちゃん。設定も実にナイス。短編だとどのように描写されているのかしら、怪力おばあちゃんが怖いっす。