いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

スノーピアサー

【概略】
2014年7月1日、人類は突如として絶滅の危機を迎えた。地球温暖化を食い止めるために散布された冷却物質は地球に氷河期をもたらし、永久機関を持つ列車「スノーピアサー」に乗り込んだ人々だけが生き残りに成功する。それから17年後の2031年。「スノーピアサー」の乗客は前方車両の富裕層と後方車両の貧困層とに分けられ、「富裕層によって過酷な支配を受ける貧困層はカーティスをリーダーに、平等な社会を、そして人間の尊厳を取り戻すために革命を起こした―。
SFアクション


.0★★★☆☆
ポン・ジュノ監督が「氷河期の地球を疾走する全人類唯一の生存空間の列車」という、え、ちょっとありえねーだろな設定で挑むSF大作。元はコミックらしいですねー。新鮮味のある映画だった。
個性的であくの強いキャラたちがたくさん登場しますが、そのどれもが区別がつくって素晴らしいですね。しかし、列車の暴動の最中で主要キャラも次々と死んでいきます。
簡単にいえば、反乱軍のリーダーになったカーティスらが列車の後方から、先頭車両にいる列車の創造主を目指して扉をやぶり進行しながら、富裕層側とのバトルを繰り広げていくというもの。
人間社会の縮図のようなこの列車の中で、気になるのは17年もあれば、人間個体も増えているだろうということ。勿論死ぬ人もいるだろうが、その辺のバランスはどうなっているんだろう?と思っていたら、それが作品の肝だった。「バランス」。閉鎖社会では個数のバランスを均衡にしなければならない、つまりこれは最初から仕組まれた「革命」だったのだ。
後半に明かされる凄惨な過去。赤ん坊を守る為に自分の手足を切り落としていった人々の姿を「まるで奇跡だった」と言っていたカーティス。人肉の味を知り、赤ん坊の肉が一番美味しいのも知っている、おぞましい人間だと卑下する彼の最後の決断は「子供達を守る」ということだった。今度こそ自分の手を犠牲にして。列車の円周のように、単なる「繰り返し」の摂理ではなく、本物の自由へと。
子供達は未来への希望。その希望こそが、人類再生への本当の意味での永久機関なのだ。