いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

紙の月

【概略】
銀行で契約社員として働く主婦・梅澤梨花と夫との間には空虚感が漂っていた。ある日、大学生・光太と逢瀬を重ねるようになった彼女は、彼のために顧客の預金に手を付けてしまう。
サスペンス


.0★★★☆☆
田辺誠一さんが夫で何の不満があるの。チッ とはパートナーのいない私の言葉である(笑)。結婚ってそれだけじゃないよね~誠実さとか、優しさとか、相性とか、会話とか、なにより、心が寄っているかが重要なんじゃないかな。主人公夫妻にはそれが欠けてた。空虚な穴。ぽっかり。
実際にあったあの有名な女性の横領事件を元にしたのかな?
心にあいた空虚な穴を、若い青年が埋めてくれた。自分に出来る最大限のお礼をしたら、喜んでくれた。それだけ。多くは望まない。…違う違う、最大限のお礼は金じゃないよ。心遣い=金にはならんよ。
宮沢りえさんが、金の迷宮にはまってしまう横領女を演じていましたが、愛に堕ちていく女性を上手く演じられてました。こういうのって、最初は、ほんの少しからなんだよね。
価値を等価交換出来る「金」というものの恐ろしさもそうなんだけど、主人公・梨花の、たががはずれていく様が良く描かれていて、若い男との逢瀬なんて、単なるきっかけで深い意味はもたないものであったことが後半わかるのですが、そこの、子供の頃から常に身の置き場のない違和感、自分というものに対しての異質感があったと感じていたというところが実は物凄く重要で、「違和感があった。だからやった」ではいいわけにはならないものの、彼女が堕ちていく理由にはなるだろう。
窓を壊して「一緒にきますか?」のシーンだとか、印象に残るシーンはいくつかある。あの窓を壊すシーンは、自分の日常をも壊していく心象的なイメージもあるのだろう。
ただ、主人公に感情移入できず、どんどん彼女が遠くなる。やっぱり普通の人は「歯止め」があったり、そもそも最初から横領しようなんて思わないから、そこで共感出来る!って人の考えはおかしいということになるのではないかな。
自由だと感じたって事は私にもなかったから、少しの間でも自由を感じ取れた梨花は羨ましくもある。彼女が走り去るシークエンスは気持ちがいいものだった。ので、異国の地での再会は不必要に感じたよ。