いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

それでも夜は明ける

【概略】
突然誘拐され、奴隷として売られた黒人音楽家・ソロモン。差別と虐待を受ける日々を耐え忍ぶが、ある男との出会いが彼の運命を大きく変えることになる。
ドラマ


.5★★★☆☆
黒人差別問題が題材の映画は昔からあったけれど、表面上はなくなったとは言え根強く残っているからこそ何度も取り上げるのでしょうね。アメリカの負の歴史にスポットをあてた重厚で見ごたえのある作品です。しかし映画としては見ても苦しいだけでそこに憤怒の気持ちはわいても、特別この作品だけに、というものでもなくて、そういう意味では無難な仕上がりの作品ともいえる。
実話ですから仕方がないのですが、主人公が「自由黒人」と言う設定は、(奴隷黒人の話であれば、もっと過酷な見るも無残なとでもいいましょうか、物凄い差別問題を提起する作品になってたでしょう)自分は自由なはずなんだ、家族の元へ帰れるはずなんだ、というのが希望になっていて、もうその考えこそが自分は「自由黒人だから奴隷黒人とは違うんだ」という考えが見え隠れしているような気もするし(そこまで意地悪く考えなくてもいいんですが^;)。その考えこそが、また一つの差別になっていて、二重の差別になっているのが面白い。
首を吊られたまま放置のシーンはとても長く感じられて苦しかったし、怖かった恐ろしいシーンでした。理不尽な非人道的な仕打ちばかりで、なんともいえない気持ちになった。
奴隷として白人に仕えていた奴隷黒人をみても、当たり前だと思っていた主人公ソロモン。しかし、自分の身にそれが降りかかってきた時、それが当たり前のことではなかったと強く感じざるを得ない。仲間を見捨てなければ生き延びることはできない世界を知ってしまった。その見捨てなければならない痛みが、その後彼を黒人解放運動に駆り立てたのだろうね。
プロデュースも務めたらしいブラッド・ピットの役回りは美味しすぎて、悪徳商人でも演じればよかったのに、なんか、気にいらないです(笑)