いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

ダウト あるカトリック学校で

【概略】
シスター・アロイシスは、誰もが恐れる厳格な聖ニコラス・スクールの校長。彼女は進歩的で生徒たちに人気のあるフリン神父を心の奥で嫌悪していた。ある日、シスター・アロイシスは、フリン神父がひとりの男子生徒に特別な興味を示しているという噂と、それを裏付ける彼の行動を耳にする。目撃者も証拠もなく、あるのはただ“疑惑”だけ―。しかしシスター・アロイシスは自分の抱く疑念を確信へと変え、フリン神父を追いつめる…。
サスペンス


.0★★★☆☆
とにかくホフマンさんとメリルの役者バトルが素晴らしい。
進歩的な神父と厳格なカトリック・シスター。実際には(おそらく)あのような事実はなかったんでしょうね。ただ、相手を追いつめられれば良かったんだと思う。メリル演じる校長の「私にはわかる!」というこの根拠の無い自信…これは怖いですよ。
疑いって、もうその疑惑が浮かんだ時点ですでに「黒」と思ってしまっているんだろうと思います。
根拠のない疑惑によって他者を責めることは許されるのか?をテーマにした作品のようですが、誰かが誰かを裁くのなら裁く側の正義が立証されていなければならない…そして疑われた者には否定できる証拠が必要なんですね。ただこの正義は校長には関係が無い。「悪を裁くためには神から遠ざかることも必要」この台詞はどうなんだろう。
あのシスターたちの食事風景の空気…耐えられないよね^; ただこのシーン1つだけで、校長の支配的で極端に秩序だてる性分が丸分かりになるぶん、上手い演出だったかもしれない。同じように神父たちの食事風景がありますが、極端に違います(ちょっとこれも行き過ぎな気はするけどもね)。
節々の会話からでもわかるのはシスターと神父の階級社会…これもきっと裏側の背景で関係しているんでしょうね。
エイミー・アダムス演じるシスター・ジェイムズの純朴さも可愛らしく明るくあたたかくて良かったです。校長も別に冷酷なだけの人間ではないんですよね…ただ「自分だけ」の秩序を人にも守らせようとしている…ただ見ているとどうみても神父を追いつめる恐ろしい妄想人間のようにみえますが。
厳しく威圧的に律するだけの先生より明るく冗談も上手い神父のほうが人気なのは当たり前。でも何事にもバランスが必要なんだとは思います。学校には2性質が必要なんだと。
そしてフリン神父も完全に正義の人物とは見えない、なにかを隠している(ような)態度がありありでね。この怪しくみえる…とこがポイント。だからこそまた校長の疑惑はエスカレートするんでしょうね。そもそもこの2人、お互いにそりがあわないこと互いに認識しているんです。
メリルはマンマ・ミーアのはっちゃけた演技よりもこちらのほうが合っていたかも。
そもそも信仰というのは疑念とは正反対。ラストは見事でしたね、代償になったのはシスターの敬虔な心だったのかも。