いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

桃さんのしあわせ

【概略】
映画プロデューサーのロジャーの家で60年間もメイドとして仕えてきた桃さんが、脳卒中で倒れた。この時初めてロジャーは、桃さんがかけがえのない人だったことに気づいた。迷惑をかけまいと老人ホームに入居した桃さんに、最期の時が近づいていることを感じたロジャーは、残された日々をより一層かけがえのないものにしていく…。
ドラマ


.0★★★★☆
アンディ・ラウ主演&製作総指揮のヒューマンドラマ。
日本のごく一般の家庭ではメイドというものがいないから、雇い主家族とメイドの関係性、なんて考えた事もなかったかな。日本でも、一部のお金持ち&上流家庭のお家では、使女の募集なんかはあるみたいですけどね。
桃(タオ)さんはロジャーの家に長年仕えたメイド。その彼女が老人施設に入るのだけれど、そのときはじめて、日常と化していた彼女がいる生活に気づいたロジャーが、脳卒中で倒れた彼女の最期の時間を幸せなものにしていくようにアレコレと世話を焼くという話。
60年間もメイドとして仕えてきたなら、よほど下目線にみていなければ、それはもう家族と同じなのかもしれないよね。
老いと介護という問題を通して人間の絆を再確認していく話なんだけれど、香港の介護の現状の姿なんかがみえ、なかなか興味深かったです。母親同然の桃さんを看取るまでを描いているのですが、淡々としたやり取りの中、次第に深い絆がみえてきます。
使用人としての遠慮から、ロジャーが来てくれることが嬉しいのに、もっと来てほしいとはいえない桃さん。友人達との集まりの中、桃さんとの思い出が蘇るロジャー。きっと実の母親よりも母親のような彼女だったのだろうと予測できる。「義理の母です」手を繋いで一緒に歩く姿が小さな幸せに見えてぐっときた。
ベタベタと近づきすぎない微妙な距離感がとても良かった。この距離が近づきすぎると、無理に泣かせる映画となってしまうところなんだろうな。