いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

たそがれ清兵衛

【概略】
時は幕末、庄内地方の小さな藩の下級武士・井口清兵衛は、ふたりの幼い子どもと老母の世話をするため、勤めが終わるとすぐに帰宅することから「たそがれ清兵衛」と同胞たちからあだ名される冴えない男。しかし、幼なじみ朋江の危機を救ったことから、実は剣の腕が立つことが世間に知れてしまい、ついには藩命で上意討ちの討ち手に選ばれてしまう…。
時代劇


.0★★★★★
藤沢周平原作。原作ではかいがいしく妻の看病をするため、たそがれ時(下刻)になるとさっさと帰宅してしまう事から、たそがれ清兵衛というあだ名がついています。
この作品はオリジナル脚色し、さらに下級藩士の生活の機微など細部にわたって描かれた良作です。
真田広之さんが素晴らしい。仕草や微表情が抜群に上手い。また、宮沢りえさん演じる朋江との関係も邪魔にならずにむしろ一本の柱となっているところが演出として上手いと思う。

討っ手となることが決まり、朋江に髪を整えてもらうシーンは、良いシーンだと思います。決意と決断がそれぞれ2人に感じられたシーンでした。そのあとの玄関でのやり取りが好ましい。清兵衛の気持ちがあふれ出るシーンです。
一方日本人らしい謙虚さや慎ましさも表現されていて、もどかしながらも、周囲に笑いものにされながらも家族の為に信念は曲げない、本来の強さをひけらかすことなく、つつましく生きる田舎藩士…人間味が溢れています。
討っ手というのは命がけです。終われる側も命がけなのだから、生きるか死ぬかわからない。この上意討ちシーンも非常に緊張感・緊迫感があって、良かったです。
ただ、ラストのその後の語りシーンは余計な部分だったと思う。あれはちょっと今までのお話を壊してしまっていますね。