いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

ドン・キホーテ

【概略】
事故で母親を失い、単身赴任の父とも離れて暮らす少年モリッツは、父の住むスペインで迷い込んだ草原で不思議な男に出会う。ドン・キホーテと名乗り、500年も生きていると自慢するその男は、巨大な風車を怪物だと思い込み、愛馬ロシナンテを操り格闘していた。
ドラマ


.0★★★★☆
あ、これ冒険ファンタジーな「ドン・キホーテ」自身とは違うんですね。現代に生きる少年のドン・キホーテになぞらえたヒューマンドラマでした。ジャケットが結構良く出来ているので勘違いしていたなぁ。
心に傷をもった少年と厄介元扱いされる老人との心温まるヒューマンストーリーです。
ドン・キホーテといえば騎士道物語に陶酔しちゃって自ら騎士だと思い込んで奇行をくりかえす男の物語。愛馬ロシナンテに従士サンチョ。
父が空港に迎えに来なかったモリッツは途中で老人と出会うんですが、それがこのドン・キホーテ。確かにかれはドン・キホーテだなぁと思える言動に行為でしたね。ただそれに少年がそのまま一緒に順ずるわけではなく突っ込んだり文句をいったりするので嫌味はなかったです。「そのへんな騎士ごっこをやめるなら一緒にいってあげてもいいよ!」とかね。
そしてその彼との交流は、モリッツの傷ついた心情を次第に癒していくわけです。剣で携帯を真っ二つにはビックリしたけど。「自分の力で戦いぬかねばならん」とか、素っ頓狂な危言の合間にはきちんとした真理もあるんです。
母の誕生日、亡くなった母親への手紙を海に流しにいこうとするモリッツとキホーテ。海に向かう二人はお腹がすくんだけど地元の商店の青年が無料で「騎士への食事」を用意してくれるんですね。商店の青年の「ちょっとイカれてるが憎めない男だろ」これは確かにねえ~(笑)まあ相当迷惑な人間には間違いはないんですが。
面構え練習をするところはとっても微笑ましかったです。…だけどモリッツは終着地の風車前で「鏡」でキホーテに現実をみせてしまうんですね、ここのくだりは凄く切なかったよ…。
「くじけそうになったときはみんなあなたを思い浮かべる。あなたはドン・キホーテだ。勝てなくても戦い続ける。みんなを励ます」
ラストはかなりじんわりと来てしまいました。戦いこそわが命、死ぬまで戦い続ける!そう高らかに叫んで風車の怪物をついに討ち取ったとき、キホーテは消える。この、ラストに少しだけファンタジーが入る演出がとても好きです。