いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

バトル・オブ・ライジング

【概略】
16世紀フランス。ミシェル・コラースという名の馬商人は、妻子と共に幸せに暮らしていた。そんなある日、彼は手塩にかけて育てた大切な馬を、理由もなく領主に横領されてしまう。不当だと訴えるも却下され、それどころか彼の態度に気分を害した領主の指示で、妻は暴行され、死んでしまう。復讐に燃える彼は、同じように横暴な領主の支配に苦しむ仲間たちを集め蜂起し、命がけの戦いを決意するのだった。
史劇


.5★★★☆☆
マッツ・ミケルセン主演。
とにかく静かな映画で、舞台風景と役者の表情だけで語っていくという文芸ものっぽいノリだと思ったら、実際文芸小説が原作だった。実在したとされる、ハンス・コールハースをモデルにした、ハインリヒ・フォン・クライストの小説「ハンス・コールハースの運命」が原作。マッツ・ミケルセンって顔に雰囲気がある人なんだよね、凄く。だから黙していてもかっこいい。この役柄にピッタリ。
男爵に対して不当な扱いを受けた事で裁判を起こそうとしても、王宮に親戚がいるとかで、願いは棄却される、3度も。そして妻が王妃に直訴すると言うので行かせたら、彼女は暴行を受け瀕死で戻ってきて死んだ。男爵に復讐しようとするも、男爵は落ち延びていた。彼を追う間、領主に同じように不満を持つ人々が集まっていく。
十字架と忍耐で戦うのだと諭す司祭が、正義のために君はなにをした?と諌めるのが凄くキリスト教的真っ当な意見で、それに対し「馬を帰してくれれば武器をおさめる」とあくまで馬を元通りにさせると言い張る主人公にちょっと違和感を感じたのですが、リベンジものではなく、「自分の主張の正当性を認めてもらう為」の戦いというところがちょっと離れ業。司祭は正義を振りかざすことを話していましたが、そういうことじゃないんですよね。誰がための正義で誰がための戦いだったのか。正義のためでも武装して攻撃に出ることは、信仰に背く事になるんですよね。
王妃は武装解除すれば、真っ当な裁判を起こせれる準備があるとしたためた状を司祭に託していた。
全体に暗く厳粛で、アクション作品であるにもかかわらずアクションがほぼないという作品で、むしろ宗教観念のほうに重点を置いた作品になっています。wikiによると、反乱軍は当初の7人から、400人くらいまでに膨らむそうですが、映画ではそこまでではなく、気付いたら増えてたなぐらいにしか感じませんでしたね。味方が増えた描写は確かにありましたが、その辺は説明不足に感じました。民衆の支持を得ていったらしい描写もなかったので(台詞ではあった)、ちょっと違和感はありました。

ただ個人的には、背中に剣を背負ったマッツ・ミケルセンが馬に乗ってる時点で、(´∀`)ヤッター♪なので。大きな悲しみを背負った背中といつも通りの寡黙な役柄ですが、素敵です。髪形も良かった。渋い。
最後は裁判はすべてコラースの望むとおりにすすむものの、一般民衆が領主に対し武器を手にした時点での覚悟のとおり、王の名のもと審判は下されるのであった。ラストのケルトっぽい音楽が凄く心情をもりあげてくれました。