いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

バベル

【概略】
はじまりはモロッコ。夫婦の絆を取り戻そうと、この地を旅するリチャードとスーザン。二人の乗るバスに打ち込まれた一発の銃弾により、スーザンは重傷を負う。言葉も通じず、医者もいない辺境で妻の命を懸命に救おうとするリチャード。一方でこの発砲事件の犯人を米国人を狙ったテロリストと断定した、モロッコ警察たちの捜査が始まる。
サスペンス


.0★★☆☆☆
タイトルからしても意図したことや伝えたいことはわかるのですが、正直、これは…。
数々の賞をとったこの作、賛否両論もあるようなのですが、確かに社会派な物語ではあります。驕る人間に対し塔と共に言語をばらばらにしたという有名なバベルの塔の逸話、意思疎通の困難さと少しのすれ違いが悲劇につながっていく。消化不良な感じです。
ただ、この日本での話に必然性はまったく感じられない、それどころかあまりにも非現実的で共感がまったくできない。求め自棄的な菊池凜子扮する聾唖の女子高生。他の観光客夫婦やその子供たち、またモロッコの少年たちの話に比べるとあまりにも自己短絡的でテンションがストンと落ちる違和感がどうしてもぬぐえませんでした。同じ女性としても抱きしめてほしいと助けを求めているようにはみえなかった。ただ、世界中どこかで大なり小なりたった少しのすれ違いでもがいている誰かがいるーというような意味ではまったく毛色の違うこの日本の話もありなのかもしれない。
ガエル・ガルシア・ベルナル扮する青年はどうなったのか、強制送還された乳母また観光客夫婦の子供たち(すごく可愛い)がどうなったのか、モロッコの少年は?など、すべてを最後まで描ききっていないところは非常にリアル感がありました。絆を取り戻す観光客夫婦(ブラピ・ケイト側)はなかなかよかったです。メキシコの人身売買と不法就労問題や中東のテロ問題なども含めたドキュメンタリーのような映画でした。