いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

パリよ、永遠に

【概略】
アメリカ・イギリス・自由フランス軍からなる連合国パリに到着する。パリの中心に位置するホテル ル・ムーリスにはパリ防衛司令官ディートリヒ・フォン・コルティッツ率いるナチス・ドイツ軍が駐留していた。夜明け前にコルティッツはアドルフ・ヒトラーの命を受けてパリ壊滅作戦を進めていた。そこへ、スウェーデン総領事ラウル・ノルドリンクが訪れる。隠し階段から現れたノルドリングは、パリの壊滅を防ぐ説得に取りかかるー。
ドラマ


.5★★★☆☆
ナチス・ドイツ占領下のフランスを舞台に、ヒトラーからパリの破壊を命じられたドイツ軍将校と、パリを愛するスウェーデン総領事が繰り広げる一夜の駆け引きを描く。
会話劇のようになってるのはもとは舞台劇かなにかなのかしら?
スウェーデン人でありながらパリを愛する総領事が、パリ壊滅作戦を敢行しようとするドイツ軍将校コルティッツを説得します。
この駆け引きは、コルティッツが指令を出しているホテルの思わぬ場所からノルドリングが登場した時から始まるのですが、最初は追い返そうとするものの、パリ爆破の責任者ヘッゲル中尉から「爆破装置が、何者かの手で破壊された」と電話が入り「ヘッゲル中尉からかね?」とノルドリンクが聞くのです。なぜ、ヘッゲル中尉からと知っているのか…。この男は何を知っているのか、話さなければならない必要性がでてくるのです。
史実は、ヒトラーのパリ破壊計画は阻止される事になっています。さてこの二人の会話の中身は…。
実話に基づいていて、実際にコルティッツ将軍とノルドリンクは捕虜の交換をめぐって何度も交渉を重ねているらしい。その中の一つがこのパリ破壊をめぐっての交渉ということでしょう。
あの手この手の懐柔策にも応じない難攻不落な人物をどうやって落とすのか。外交官の腕の見せ所が、本作の見所でもありました。「説得されまい」と心を決めた人物を相手に、どう攻略するのか。政治上の重要事を決めるポジションにある人は、簡単に説得なんかされないのです。お互いに譲らない緊迫したやりとりが展開するのですが、なだめて、すかして、おだてて、気を引いたり無視したりと、なかなか濃密な会話劇でした。手練手管を尽くしてあらゆる可能性を予測し臨機応変に対応する。交渉、外交とはこうあるべき。
実はノルドリングの妻はユダヤ人で、既にジュネーブへ脱出しているのですが、実はコルティッツも彼が命令を遂行しなければ家族も罪に問われるのです。この告白を引き出すと、ノルドリングはコルティッツにある提案をするのです…。
破壊に守衛、どっちに転んでも非難されること間違いなし。その状態で何かを選ぶ事を迫られその責任から逃げなかったコルティッツは、良き人物であったと思います(同じドイツ人将校からは非難されたようです)。でも今の(実際には目にした事ないけど)美しいパリの街があるのは、彼のおかげでもあるのです。