いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

ヒミズ

【概略】
普通の人生を夢見る住田と茶沢。衝動的に父親を殺してしまった住田は、以後の人生を「オマケ人生」として悪党退治を始める。一方、自暴自棄の住田に茶沢は…。
ドラマ


.5★★★☆☆
古谷実さんの同名コミックを実写映画化。原作は未読ですがかなり暗い内容らしい。当然かなり暗い映画だとは知っていましたが、評判良さそうなので借りてみました、園子温監督ですしね。
しかし私には微妙に合わなかった。ぐっとくるところもあったが手放しで受容できない所もあった。それがラストシーンの希望ともとれる「住田、頑張れ!」のエールである。精神衛生的に落ち込んでいる人には「頑張れ」というのは相手を追い込むだけでよくないと言われています。本当にあれが希望なのかどうか、私にはわかりませんでした。ああ何度もいわれるとイラッとしてしまった、観た時の私の気分が良くなかっただけかな。
最初の15分で合わないなと感じたのは、やけに震災を前面にもってきているから。年上の大人が中学生相手に住田さんとかなんだかとってつけたような台詞回しや演出にげんなりしちゃった。
とはいえ面白かったし良くできてると思う。圧倒されたし、何かヒリヒリするようなものにあてられたような、口の中がじゃりじゃりしてものを上手く言えないようなもどかしい感じが前面に出ていました。
しかし失礼だけどあんな所でボートに乗りたいと思うかどうか。現実味がない。借金まみれのクソ親が息子に保険金をかけるかどうか。これはあるかもしれない。
「お前要らないんだよ」何度も罵詈雑言を浴びせる父親、首吊り装置を作る母親。狂ってるのは親たち。
住田をストークする茶沢さんは本当にうざい。でもその邪魔なうるささに住田は救われる。二人の演技は見事で確かに引きこまれるものがありました。
しかし、東日本大震災後を舞台に全編負のオーラに満ちていながら、ラストにとってつけたように光をもってくるのが少々あざとくみえてしまい、やはり私には合わないと思ってしまったのでした。
役者の潜在的パワーを引きずり出す監督の手腕も相変わらず見事かと。…で、茶沢さんの首吊り装置うんぬんはどこにいってしまったのだろうか。