いやいやえん@引っ越しました!

映画・DVDの感想ブログです。個人の感想なのでネタバレしています。

ビルマの竪琴

【概略】
1945年夏。ビルマ戦線の日本軍はタイ国へと苦難の撤退を続けていた。そんな逃避行の最中、井上小隊長率いる部隊は、みな音楽好きで水島上等兵の弾く竪琴の音に合わせ力強く合唱していた。やがて終戦を知った彼らは投降し、ムドンに護送されることになったが、水島だけは未だ抵抗を続ける日本軍に降伏を勧めるため隊を離れるのだが……。
ドラマ


.0★★★★☆
こちらリメイクで、中井貴一さんが主人公:水島を演じています。
「オーイ、ミズシマ、イッショニニッポンニカエロウ」 この言葉が心に残ります。
水島上等兵は、累々たる兵士の死体を目の前にして、僧になりそれらを鎮めることを自分自身への役目だと悟るのですが、戦地ですから死体があって当然の地で、きっと彼は憤りを通り越した哀しみを感じたのかもしれない。高僧の言う何事も「無」だと悟ったのかも知れない。
反戦映画ではあるのですが、既に戦争は終結を迎えた後の話です。文部省特薦にもなっていますね。こういった作品があるのに日本はいま戦争に向かっていっている、なんて愚かしい。世界唯一の被爆国である日本は、絶対に戦争をしてはいけないと、私は思う。
抵抗を続ける仲間を説得せよ。隊長の命令を受けた水島上等兵は、ムドンに移送される仲間と離れて南部の三角山へ向かいます。説得は失敗し戦闘が始まりますが、水島は生還します。
高僧に助けられた水島が彼から袈裟を盗み、それを纏って「安全に」仲間の待つ収容所近くに戻ってくる途中日本兵の遺体を発見し荼毘に付します。彼は見てしまうのです、累々と重なった屍の山を。
「一体、戦ってきた意味は何だったのか?」水島は残留を決意し、仲間に顔を背けてしまう。何故彼は残ったのか、そこには形容しがたい人間の真実が浮き彫りにされているのです。土中から出てきた赤いルビーが人間の魂だという現地の人々。水島はそれを抱きしめる。
「アア ジブンハ カエルワケニハイカナイ」水島の手紙には、彼の哀しみと決意が書かれてありました。隊長にはもう水島の心はわかっていたようですが、ようやくここで隊員全員に彼の心が伝わるのです。
ビルマの赤茶けた土地に響く竪琴の美しい音色と、兵士の歌声が清らかで耳に残ります。素朴な唱歌が心の琴線に触れるのは一体なぜなのだろうか。