いやいやえん

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ぼくの神さま

【概略】
42年、ナチス占領下のポーランド。戦火を逃れるため両親から離れて村へ預けられた少年は、友情を育み淡い恋を経験しながら成長していくのだが…。
ドラマ


.5★★★☆☆
1942年ナチ占領下のポーランド。ユダヤ人のロメックは親元を離れ片田舎に預けられます。彼がユダヤ人であるのを知っているのは、預けられた家の夫婦と、村の教会の神父だけ。それを隠して、カトリック信者だと偽装しなければいけませんでした。しかし、自然の美しい田舎の村にも戦争の恐怖が忍び寄ってくるのです。
この作品、子供時分のハーレイ・ジョエル・オスメント君が主演ってことになってますが、真の主人公は違います。主人公ロメックが預けられた先の兄弟の弟トロだ。
原題は神父がロメックに聖体拝領に使うパンをわざと真ん中を切り抜いて「端っこだから大丈夫」と諭したシーンから。
単純に「ユダヤ人の子供」がいじめられるなんていう話ではまったくなく、感動作とも言えず、むしろ戦争の狂気を表現した作品のように感じます。豚を飼っていた事で隣人に殺される、強姦される少女マリア、ユダヤ人から略奪をする少年たち、生き延びるために皮肉にも略奪者を演じなければならなかったロメックの姿は、ナチスの弾圧の凄さがあぶり出されてた。また、キリストもユダヤ人だったという話を聞いたトロは、自分をキリストと同一化していくんですね。
「僕の弟だ!ポーランド人だ!」と叫ぶヴラデックをロメックは必死でとめたけれど、トロは、キリストのようになることで皆を救えると本当に信じてたのでしょう。無力なはずのトロが全てを背負わされるという意味において、幼すぎて無知ながらも純真で無垢なトロがその罪を贖うというとても残酷で狂気的な映画だなと思った。
どの子供たちも演技上手だったけれども、一番幼いトロを演じたリアム・ヘス少年のクライマックスで見せたなんとも言えない表情が胸に強く残りました。だけども個人的な好みだったら兄ヴラデックを演じた少年の鋭角的な顔立ちが好き。

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