いやいやえん

映画・DVDの感想ブログです
個人の感想なのでネタバレしています

マージン・コール

【概略】
2008年、ニューヨーク。ウォール街の投資会社で大量解雇が始まった。解雇対象となったエリックは、アナリストのピーターに「用心しろよ」と意味深な言葉を残しUSBメモリーを託す。原子物理学の博士号を持つピーターは、その部署でリストラから生き残った数少ない1人だった。その夜、エリックから引き継いだデータを調べるピーターは、会社倒産をも招く危機的事態に気付き上司のサムに報告すると、深夜、緊急の重役会議が開かれることになる。8兆ドルもの資産の命運を左右しかねない状況で、彼らは経済的・道徳的にも崖っぷちに立たされることになっていく。決断の時は、刻一刻と迫ってきていた…。
サスペンス


.5★★★☆☆
豪華な俳優陣、とりわけポール・ベタニーさん(好き)が出演しているので見てみました。世界を震撼させる大恐慌も、会議室に集まる少人数によってその引き金が引かれるんですね。大手投資会社が気付いた時にはすでに回復不能な状態へ…。
金融恐慌の話しだし、難しいだろうと思っていたのですが(勿論難しい問題なんかが含まれているのだろうけれど)知識のない私がみても、十分堪能できる作品になってました。
失態により2つの選択「破綻する」or「破綻しない代わりに恐慌を起こして大勢の不幸な人を作る」のどちらかを選択しなければならないという究極の選択を迫られる会議室の面々。召集された彼らにとっては長い夜、しかしこれから起こる大恐慌にとってはほんの一瞬というのが皮肉的ですね。
緊張感いっぱいに物語は進み、その合間合間に演技達者な彼らの心情が描かれる。彼らの重圧感はかなりのものです。保身や裏切り、冷酷といった感情がほつれにほつれて静かに進行するのだけれど、金融、投資といった胡散臭い世界を舞台にした、大変なことが起きつつあるドラマになっているので見ごたえがあり、なかなか面白かったです。
解雇された責任者から受け取ったデータから金融危機を読み取り、報告を受けた上司が役員たちを緊急会議に召集するまでの迅速な対応はいいのですが、責任者、上司、上役にいたるまで、誰かに説明を受けるまでほとんど何も分からない部分に、疑問と恐怖感を植え付けられました。また、経営者トップであるジョンの台詞が、リアリティがあってとてつもなく恐ろしいものでした。
エリックが以前作った橋の話をしますが、その橋の使われ方と金融業界の空論とがいい対比になっていたと思います。

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